線小山冨士夫の眼と技をみる。幾何模様の朝鮮のやきもの(粉青線刻幾何文扁壺)に小山冨士夫の言葉が添えられている。 「この文様はどこから発想したのか」といった内容だ。 たしかに魚でもなく鳥でもなく、花でもなく草木でもない。 荒っぽい抽象、線がいろいろな方向に伸びている。 なんとなく畑の風景にも見えた。 麦畑野菜畑に水田があって井戸もある地図のようにも見える。 色のない抽象ゆえか、無限のひろがりを想起させる。 ナスカの地上絵のように、 この器も上空からみたら宇宙のエッセンスを感じることができそうな気がした。 良寛の筆はかなの1画1画が無限に感じられる。 1画1画のあわいに風が飄々と吹き抜けてゆくよう。 between the lines、among the lines、 in the linesがそれぞれすずやかな寡黙さだった。 Copyright 2003-2007 Dalnara, confuoco All rights reserved. |